「赤血球が多い」といわれた方へ

赤血球増多症(多血症)の症状

赤血球が多いといわれた方へ、イラストで原因や症状を説明します。

赤血球が異常に多くなる病気は、赤血球増多症、あるいは多血症と呼ばれています。

赤血球の増加が軽度の場合、ほとんど症状はありません。赤血球の増加が高度になると、血液の粘稠度(粘り気:高くなると血液がドロドロに)が増加します。

これによって体中の血液の循環が悪くなり、

  • 頭痛
  • めまい・耳鳴り
  • 倦怠感
  • 息苦しさ
  • 知覚異常

などの、貧血と同じような症状が出ます。

また貧血とは異なり、赤血球数の増加と粘稠度の上昇により、顔面紅潮や皮膚のかゆみが出ることがあります。

さらに症状が進むと、体中の血管内に血栓ができる可能性が高くなることが問題となります。

「貧血」「赤血球が少ない」といわれた方へ

赤血球増多症の症状

赤血球増多症には次の3種類があります。

相対的赤血球増多症

赤血球の数が増加しているのではなく、血液の液体成分(血漿)が少なくなって、見かけ上の赤血球濃度が高くなっているために起こるものです。

下痢や激しい嘔吐、水分摂取の不足、高度のやけどなど、脱水による急激に体液の減少によって起こります。利尿剤の使用によって起こることもあります。

また、ストレスによって起こるものもあり、ストレス多血症と呼ばれています。これは中年男性に多く、高血圧や高脂血症、高尿酸血症などの生活習慣病を合併していることが多いです。

治療は、脱水が原因の場合は水分補給や点滴などで血漿の量を補正するとともに、下痢などその原因を解消するための治療を行います。

ストレス性多血症の場合は、ストレスの解消とともに高血圧や高脂血症などの治療を行います。

真性赤血球増多症(真性多血症)

骨髄にある血液細胞のもととなる造血幹細胞に異常が生じて赤血球が増加する病気で、白血球や血小板の増加を伴っていることもあります。

年間の発症は10万人に1~2人ぐらいで、50~60代の男性に多く見られ、若い人には少ない病気です。

症状が出ないことが多いですが、赤血球が多くなり粘稠度が増すと顔面の紅潮やめまい、頭痛などの症状が出ることや、皮膚のかゆみ(入浴後に感じることが多いです)や手足の灼熱感(熱くてヒリヒリする感覚)が出ることがあります。

また脾臓が腫れることが多く、腹部の膨満感を感じることもあります。合併症として血栓症や出血を起こすことがあり、その予防が治療の目的となります。

診断と治療

ほとんどの症例でJAK2という遺伝子の変異が関係しているので、血液検査に遺伝子検査を加えて診断が行われます。

治療は血栓・出血の予防が目的であり、65歳以上ないし出血・血栓を起こしたことがあると高リスクと、どちらでもないと低リスクに分類されます。

低リスクの患者さんは、瀉血療法(1回に100~400mlの血液を抜き取ります)と低容量アスピリンによる抗血栓療法によって血栓を予防します。

高リスクの患者さんには、これらの治療に加えて造血細胞自体を少なくする細胞減少療法が行われます。細胞減少療法には、代謝拮抗薬のヒドロキシウレアやJAK2の分子標的薬のジャカビなどが用いられますが、その使用に関しては慎重な検討が必要です。

「真性多血症」について詳しく知りたい方へ

二次性赤血球増多症

慢性的な呼吸不全(睡眠時無呼吸など)や心疾患、高度の喫煙などで体が低酸素状態になると、赤血球の産生を促進する造血因子エリスロポエチンの産生が増加して赤血球数が増加します。

あるいはエリスロポエチンが増加する疾患(腎がん、肝細胞がん、褐色細胞腫など)や、その感受性の亢進を引き起こす疾患に伴って起こる赤血球増多症です。

男性ホルモンであるアンドロゲン製剤、エリスロポエチン製剤やいくつかの薬剤によって起こることがあります。遺伝性にエリスロポエチンを過剰に産生する疾患なども知られています。

診断と治療

赤血球数が増加し、真性赤血球増多症でない患者さんはこの疾患に分類されます。

血液中の酸素の量とエリスロポエチンの量を測定し、さらにその原因を調べる検査を行います。

治療は低酸素の原因となる疾患に対して行い、必要があれば酸素による治療も行います。基礎疾患の治療が難しい場合は、抗血栓療法や瀉血が行われることがあります。

喫煙や薬剤性のものであれば、禁煙や薬剤の中止、腫瘍が原因となるものでは腫瘍の切除などを行います。

「二次性多血症」について詳しく知りたい方へ

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